幸せに満ち溢れた楽園のような孤児院“グレイス=フィールドハウス”。そこで暮らす孤児たちは、みんなが“ママ”と呼ぶ母親代わりのイザベラの下、里親に引き取られる年齢になる日を待っていた。エマ(浜辺美波)、レイ(城桧吏)、ノーマン(板垣李光人)の3人も、いつか外の世界で暮らすことになれば、より幸せな日々が訪れると信じていた。そんなある日、里親が見つかり、笑顔で孤児院を後にするコニーを見送ったエマとノーマンは、彼女が肌身離さず持っていた人形が、食堂に落ちているのを発見する。その忘れ物を届けるため、“決して近づいてはいけない”とママから言われていた”門“に向かう2人。そこで目にしたものは、無残にも命を奪われ、食料として出荷されるコニーの姿だった。楽園と信じていた孤児院は”鬼に献上する食用児を育てる農園“で、母のように慕っていたママは”最上級の食用児を育てる飼育監“だったのだ。すべてが偽りだと気付いた3人は、全ての孤児たちを引き連れ、無謀ともいえる脱獄計画をスタートさせるが……。