深い山奥に人知れず存在する"男子禁制"女だけの村。ここでは、村長の鬼熊<オニクマ>(小野みゆき)だけが山を下りて収穫した大麻を売り、村の女たちが必要とする品々を買って来ることで、28歳の娘・鹿宮<カグウ>(廣田朋菜)とその娘で14歳の奇稲<クシナ>(郁美カデール)ら女たちを守っていた。一方、人類学者の風野蒼子(稲本弥生)とその後輩・原田恵太(小沼傑)は、閉鎖的なコミュニティには、そこに根付いた強さや信仰があり、そこで暮らす人々を記録することで、人間の美しさを証明したいと考えていた。何度も山を探索し続けた2人はある日、ついに鬼熊たちの村を探し当てる。下山するための食糧の準備が整うまでという条件で、彼らの滞在を許す鬼熊。これをきっかけに、それぞれが決断を迫られていく……。