自然豊かな山あいの田舎町。40歳を目前にした美咲(篠原ゆき子)は、母の介護をしながら、地域の学童保育所で働いている。東京の大学を卒業したものの就職氷河期世代で希望する仕事に就くことができず、恋愛も結婚もなにもかもがうまくいかず、いまだ独身だ。母・美津子(高畑淳子)は美咲を否定し続け、そんな母に反発しながらも自分を認めてもらいたいと心の奥底で願う美咲だったが、そこに介護という現実がのしかかってくる。お互いに逃げ出したくても逃げ出せない状況で、美咲が唯一心のよりどころにしていた親友・香織(倉科カナ)が突然命を絶つ。養蜂家として自立する香織は、美咲の憧れだった。そんな香織を失い、美咲の心もポキリと折れ、崩壊へと向かっていく……。