パリに暮らす人気女優のアンジェル(アリアンヌ・アスカリッド)は、マルセイユ近郊の故郷へ20年ぶりに帰って来る。出迎えたのは、家業である小さなレストランを継いだ上の兄アルマン(ジェラール・メイラン)と、最近リストラされて若い婚約者に捨てられそうな下の兄ジョゼフ(ジャン=ピエール・ダルッサン)。3人が集まったのは、父が突然倒れたからだった。意識はあるもののコミュニケーションが取れなくなった父や、家族の思い出の詰まった海辺の家をどうするか、話し合うべきことはたくさんあったが、それぞれが胸に秘めた過去がひとつひとつあらわになっていく。昔なじみの町の人々も巻き込み、家族の絆が崩れそうになったとき、兄妹は入り江に漂着した3人の難民の子どもたちを見つける……。