日系オーストラリア人監督、ナタリー・エリカ・ジェームズのデビュー作にして、全米3週連続第1位を獲得したホラー映画。監督が毎年夏を過ごした母の故郷・日本で祖母が認知症によって変わってしまったことにショックを受け、「老い」をテーマにした哀しい物語を紡いだ。主人公のケイを演じるのは「メリー・ポピンズ リターンズ」「マイ・ブックショップ」のエミリー・モーティマー。その老母役に「マトリックス・レボリューション」のロビン・ネビン、ケイの娘役に「ネオン・デーモン」のベラ・ヒースコートと、三世代の演技派女優が共演。プロデューサーは俳優のジェイク・ギレンホール、「アベンジャーズ」シリーズの監督としても知られるルッソ兄弟が名を連ねている。認知症によって失われてしまう記憶と悪夢のような恐怖の連鎖を描きながらも、家族の絆やジェンダーの問題に踏み込み、ホラーの枠を超えて人間存在の根源を問う映画となっている。