ジム・ダグラス(ディーン・ジョーンズ)は、落ち目のレーサー。チベットで悟りを開いたという変わり者の友人のテネシー・スタインメッツ(バディ・ハケット)と2人の貧乏暮らしを続けていた。ある日ジムは、外車専門店で見事な車を見つけたが、店主で一流レーサーでもあるピーター・ソーンダイク(デイヴィッド・トムリンソン)は、文無しのジムを冷たくあしらった。その時、店の奥から灰色のフォルクスワーゲンがひとりでにあらわれ、ジムの後を追い彼の家まで来てしまった。この信じられぬ事件のため、ジムは泥棒呼ばわりされたが、店員のキャロル(ミシェル・リー)のとりなしで、珍妙なその車を買うことになった。テネシーがハービーと名づけたこの車は、生き物同様、感情をもつやっかいなしろものだったが、不思議な力でジムをレースごとに連戦連勝にみちびき、キャロルとの間では、キューピッドの役割も果たしてくれた。そして、ジムを妬んだソーンダイクが数々の陰謀を企んだエルドラド・レースにも、ハービーの捨身の活躍で勝ったのだった。(ブエナ・ビスタ配給*1時間40分)