大阪市生野区出身で、「劇団いろは野良犬弾」の主催者であり俳優の崔哲浩が、自らの実話を元に脚本を書き、監督・プロデューサー・主演を務めた人情喜劇。偏見に悩みながらも貧しくとも笑いと励ましを忘れない家族が、次々と襲い来る人生の不条理と戦う姿を描く。「朝鮮人も日本人もみんな人間だから、仲良くできる時代が必ず来る」というオモニ(母)の言葉を胸に、四人兄弟がオモニ食堂で一緒に働く仲間や日本のヤクザの組に入った旧友らと協力し、店の借金返済や在日朝鮮統一連合会などの難題に挑んでいく。実力ある演劇人が多数出演し、新宿梁山泊の代表・金守珍が「バラバラになった家族がいかに絆を取り戻すかという、普遍的テーマを見事に描いた作品」と評価した。