クローズアップや特殊効果、カラー、音の同期……。現在の標準的な映画製作技法を次々と生み出し、世界初の劇映画『キャベツ畑の妖精』や、超大作『キリストの誕生』など1000本以上を手がけた映画監督・製作・脚本家、アリス・ギイ。世界映画史に大きな足跡を残し、リュミエール兄弟やジョルジュ・メリエスと並ぶ映画のパイオニアであり、ハリウッドの映画製作システムの原型を作り上げた世界初の映画監督となった女性である。ピーター・ボクダノヴィッチやジーナ・デイヴィス、ベン・キングズレー、アニエス・ヴァルダら映画界の早々たる面々、そしてアリス自身と彼女の親族らへのインタビュー、緻密なリサーチ、アリス作品のフッテージの数々によってアリス・ギイの功績とその生涯に迫る。