1955年、ブラジル南東部ミナスジェライス州の小さな町コンゴーニャス。雑貨店を営む無学のホセ・アリゴー(ダントン・メロ)はある日、夢を見る。ドイツ人医師アドルフ・フリッツ(ジェームズ・フォークナー)が現れ、アリゴーに人々を治療するように諭すのだった。やがてアリゴーは何かに憑かれたように、あるときはメスを使い、あるときは素手で、病に侵された人々の患部を鮮やかに取り除いた。身体の痛みや困難、白内障からガンまで完治させ、アリゴーの手は次々と奇蹟を起こしていく。アリゴーの心霊手術は国中で話題となり、多くの人々が彼の元に詰め掛けるようになる。しかし、教会や医師会は彼を告発し、逮捕されたアリゴーは裁判にかけられることに。すると、彼に癒された民衆の力が彼を救った。やがてアリゴーは自らに与えられた使命の終わりと死を察知し、自らの予言通り、1971年に交通事故で命を落とすのだった……。