2011年、中国西北地方の農村。マー家の四男・ヨウティエは貧しい農民だった。すでに両親と二人の兄は他界しており、三男・ヨウトンの家に身を寄せているものの、息子の結婚を心配するヨウトン夫婦にとってヨウティエは家族の厄介者であった。ヨウティエは内気で体に障がいがあるクイインと見合いし結婚することに。互いに家族から厄介払いされるかのように夫婦になった二人は、ぎこちないながらも互いを思いやり、寄り添っていく。そんな中、ヨウティエが入院している村の豪農チャン・ヨンフーと同じくRhマイナスの血液型であることが判明し、ヨンフーのために何度も血を取られることに。クイインはそんなヨウティエのことが心配でならなかった。またある時、ヨウティエはヨウトンの息子の結婚道具を町から村へ運ぶ役を押し付けられてしまう。クイインは真っ暗な寒い道辻で夫の帰りを待ち、ヨウティエは彼女の体調を気にして思わず声を荒らげてしまうが、クイインは夫のために温かいお湯を懐に忍ばせており、ヨウティエはそんな妻の気持ちを愛しく思った。農村改革により空き家を解体した者にお金が入ることになり、出稼ぎに出た村人の空き家に住んでいた二人は追い出されてしまう。二人は自分たちの手で家を建てることにし、ヨウティエはたくさんの日干しレンガを作ったものの、突然大雨に見舞われる。それでも二人は力を合わせ、毎日懸命に働き、ついに自分たちの家を手に入れた。だが、そんな二人の幸せは長くは続かなかった。農民の生活向上のために町の住宅を与える政策が決まり、二人の暮らす村もその対象となったのだ。それでも二人は村での暮らしを続けようとしたが、ある日、突然クイインが命を落とし……。