スウェーデンのリューベン・オストルンド監督が「ザ・スクエア 思いやりの聖域」(17)に続き、カンヌ国際映画祭史上3人目の2作品連続パルムドールを受賞した逆転劇。2億5000 万ドルの豪華客船が沈没、乗り合わせた様々な立場の人々は、流れ着いた無人島でゼロからのサバイバルを繰り広げる。ファッション業界の光と影、ルッキズムや現代階級社会の問題を驚くべき人間観察眼とブラックユーモアで痛烈に炙り出す監督の手腕が光る。主演は「キングスマン:ファースト・エージェント」のハリス・ディキンソン、本作が遺作となってしまったモデル出身のチャールビ・ディーン。フィリピンのベテラン女優ドリー・デ・レオンや名優ウディ・ハレルソンらも参加。第95回アカデミー賞では作品賞、監督賞、脚本賞の3部門でノミネートされている。