小向春(小西桜子)は、出版社で雑誌編集者として働いている。仕事も恋もうまくいかない日々を送っていたある日、取材で「青い絵しか描かない」ことで有名な画家・屋内透(宮沢氷魚)と出会う。屋内は思ったことをストレートに口にし、感情を隠すことなく嘘がつけない。春はそんな屋内に戸惑いながらも、惹かれていく。屋内の純粋さは発達障害の特性でもあったが、ずっと人の顔色を見て、空気ばかり読んできた春には、そんな屋内の姿が新鮮で魅力的だった。周囲から心配され、恋人から怪しまれながらも、春は屋内にどんどん気持ちが傾いていく。しかし、誰かの気持ちを汲み取ることができない屋内に振り回され、思い悩む。様々な“はざま”で揺れながら、春は初めて自分の心に正直に決断する……。