台湾で起きた無差別殺傷事件の報道記事に触発されて製作された社会派サスペンス映画。18 歳のジャン・ウェンが改造銃で乱射事件を起こした。その動機について周囲の誰も見当がつかない。現場に居合わせた記者のメイ・ジュンズーは事件の真相を突き止めるべく動き出す。ジャン・ウェンと共に漫画を創作していた親友シュー・ユエンシン、メイが取材していた老朽化アパートの住人リン・ジャーリン、彼女とオンラインゲームでつながる市役所のフー・ジーセン、彼と結婚を控えながらも広告会社で残業続きのビータ。人生の悩みや不満を抱える 6 人の運命が交錯する……。さまざまな貌を見せる登場人物、隠喩に富んだ漫画やゲームの虚構の世界、刻々と転移する物語に目が離せない。2021 年金馬奨でリン・ジャーリンを演じたワン・ユーシュエンが最優秀助演女優賞受賞、2022 年台北電影奨で、脚本賞、音楽賞、最優秀助演女優賞の三冠を達成した。