43歳の杉下可南子(丸純子)は、夫・方正(川瀬陽太)の浮気が原因で家出し、東京下町の大衆食堂で働き始める。履歴書に書いた33歳という嘘はすぐばれたが、可南子の明るい性格を気に入った店主の芳雄(片岡鶴太郎)と芳雄の娘・泰葉(中村守里)は快く受け入れる。ある日、可南子は道端で酔いつぶれて寝転んでいた謙一(細田善彦)を介抱する。可南子より一回りほど年下の青年・謙一は、一緒に暮らしていた彼女にフラれた傷心から酒と睡眠薬を一気飲みしたという。可南子が泥酔している謙一を部屋まで運ぶと、謙一は恋人と勘違いしたのか、可南子を抱き寄せキスをする。その瞬間、恋愛スイッチが入った可南子は、偶然手にした合鍵で謙一の部屋にこっそり出入りするようになり……。