2009年、イタリアの人気オーディンション番組をきっかけにジャンルカ・ジノーブレ、イニャツィオ・ボスケット、ピエロ・バローネの3人が結成したヴォーカル・ユニット“イル・ヴォーロ”。その甘美な歌声と豊潤な表現力が生み出す美しいハーモニーで世界中を魅了してきた彼らは、2016年にイタリア・フィレンツェのサンタクローチェ広場、2019年には南イタリアのマテーラと、世界遺産を巡るライブを行ってきた。人類共通の財産である神秘的な世界遺産と圧巻の歌唱力が融合し、多くの観客を魅了し大好評を博したライブシリーズはいずれも劇場公開され、日本でも大ヒットを記録。これを受けてアジア・日本の世界遺産でのライブを目的としたプロジェクトが結成され、さまざまな検討・調整を経て、国宝でもある京都・清水寺がアジア初の会場として選ばれた。清水寺の本堂舞台で海外アーティストがライブを行うのは、約1250年に渡る清水寺の歴史上初めてのこと。清水寺の歴史に新たな1ページを刻むライブは2022年夏、コロナ禍で人々が非日常の生活を強いられ、疲弊する中、無観客で行われた。そこには3人の平和への願いが込められ、グループ名が意味する“飛翔”という言葉にふさわしく、京都の空から世界に向け、重層的かつ躍動感あふれる圧巻のパフォーマンスが繰り広げられた。そして、“イル・ヴォーロ”結成15年を迎える2024年、この一夜限りの貴重な奉納ライブの公開が決定。その幻想的で奇跡的な一夜がスクリーンに蘇る。