読みふけっていた本に登場する美しい姫ドルシネアを夢に見た老紳士ドン・キホーテ(ギャリー・エイヴィス)は、彼女に恋をする。ドン・キホーテはドルシネア姫と出会うことを夢見て、従者サンチョ・パンサ(リアム・ボズウェル)を引き連れ、騎士気取りで冒険の旅に出る。バルセロナの街で、町娘キトリ(マヤラ・マグリ)は床屋のバジル(マシュー・ボール)と恋仲だが、娘を金持ちの貴族ガマーシュ(ジェームズ・ヘイ)に嫁がせようと目論む父ロレンツォ(トーマス・ホワイトヘッド)は二人の仲に反対している。街にドン・キホーテとサンチョ・パンサがやってきて、キトリをドルネシア姫だと思い込んでしまう。恋人たちはジプシーの野営地に逃げ込み、ドン・キホーテの夢の中では、ドルネシア姫、キューピッド、森の女王や妖精たちが踊り、美しい時間が流れる。キトリとバジルは街の居酒屋で友人たちと祝杯をあげようとするが、ロレンツォやガマーシュもそこで待ち構えていた。バジルは結婚を許さないなら死ぬと狂言自殺をし、ドン・キホーテもロレンツォを説得する。ロレンツォは二人の結婚を認め、結婚式が華やかに行われる。恋人たちの仲を取り持ったドン・キホーテはサンチョ・パンサを引き連れ、再びドルネシア姫を探して新たな冒険へと旅立っていく。