第53回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した樋田毅の著書『彼は早稲田で死んだ』を原案に、「三里塚に生きる」「三里塚のイカロス」「きみが死んだあとで」の代島治彦監督が、学生運動終焉期にエスカレートした“内ゲバ”の真相に迫ったドキュメンタリー。70歳前後の当事者たちの証言が積み重ねられていくなか、100人を超えた“内ゲバ”の犠牲者たちは、なぜ死ななければならなかったのか、大きな疑問が広がっていく。内田樹、池上彰、佐藤優らの証言に加え、川口君事件を再現する短編劇パートの脚本・演出を鴻上尚史が手掛け、「カムイのうた」の望月歩らが出演。音楽は代島監督作品には欠かせない大友良英。“内ゲバ”の不条理と“あの時代”の熱量と悔恨を、立体的な手法で刻印した。