幼少期に出会った少年・甲野じゅん(佐藤寛太)のことを運命の相手だと信じてずっと探してきた長谷部りの(見上愛)は、中学の後輩で陸上選手であるじゅんを見つける。喜んだりのはマネージャーを買って出て、陸上競技会のチーム戦に挑むじゅんを支えながら熱烈に想いを伝えた。その勢いに戸惑うじゅんだったが、そのまっすぐな熱意に次第に惹かれていく。そして二人は両想いになるが、その瞬間、じゅんは存在自体はじめからなかったかのように跡形もなく消えてしまう。自分以外の誰もじゅんのことを覚えておらず、りのは呆然とするばかり。それからもりのは何度も甲野じゅんを見つけては恋に落ちていった。高校の軽音部の先輩であっても、登下校の際に見かけた車椅子の男性であっても、アルバイト先のクリーニング店の店主であっても、りのは運命の相手のじゅんを見つけては恋に落ち、好きだと全力で伝えていく。しかしそれでも両想いになった途端にじゅんは消えてしまうのだった。それでも諦めないりののどこまでも真っすぐな想いが、奇跡を起こす。