股関節がなく、大腿骨が短い20代の女性エラ・グレンディニング。障がいを意識せず伸び伸びと育てられた彼女だったが、“自分だけ異質”という感覚を拭い去ることはできない。好奇の目線を無遠慮に投げかけてくるこの世界で、自分を肯定するためには何が必要か。その答えを求め、エラはfacebookに「わたしと同じような脚の人っている?」と書き込み、こうして2018年、エラの自分と同じ障がいを持つ人をSNSで探す旅が始まった。そんななか、マッチングアプリで出会ったパートナー、スコットとの子を妊娠していることが判明。やがて息子を出産、子育てを共に経験し深く信頼し合うエラとスコット。シングルマザーとしてエラを育てた母や、自閉症の親友ナオミ、そしてSNSを通じて出会った障がいのある仲間たちを通して、エラは新しい世界と自分を知り始める。脚を切断し子どもの障がいを治療するべきか悩む親たち、「治療すれば人生は劇的に改善される」と言う医者。“わたしのからだ”は治療しなければならないのか。エラが自分を肯定するために出した答えとは……。