アルジェリア系の少女ザイア(ウーヤラ・アマムラ)はパリ近郊の音楽院でヴィオラを学んでいたが、最終学年でパリ市内の名門音楽院に編入が認められ、指揮者を志すようになる。だが、世界中で女性指揮者はわずか6%という難関な上、クラスには指揮者を目指すエリートのランベールがいた。超高級楽器を持つ名家の生徒たちの間でアウェーのなか、ランベールの仲間たちから田舎者と野次られる。指揮の授業ではザイアが指揮台に立っても真面目に演奏してもらえず、練習にならない。しかし、特別授業に来た世界的指揮者セルジュ・チェリビダッケ(ニエル・アレストリュプ)に気に入られたザイアは、その指導を受けることになり、道がわずかにひらき始める。