ドイツ・ベルリン生まれ。巡業一座のコーラスガール、マックス・ラインハルト演劇学校を経て、23年に映画デビュー。ジョゼフ・フォン・スタンバーグがウーファ社のために監督した「嘆きの天使」(30)でヒロインを演じ、一躍注目を集めてハリウッドへ進出。「モロッコ」(30)を始め、スタンバーグ監督と6作品でコンビを組み、独特のエキゾチシズムとエロチシズムを感じさせる彼女の魅力はハリウッドも席巻する。37年、ヒトラーからナチス・ドイツ映画に復帰するように説得されたが、これを拒否。第二次世界大戦中は、前線慰問や反ナチ活動に積極的に参加した。戦後は女優業の傍ら、『リリー・マルレーン』などの歌によって世界各国でリサイタルも開催した。