兵庫県神戸市の生まれ。1980年に“滝山英吾”の芸名で、テレビ朝日『必殺仕事人』にゲスト出演して俳優デビュー。以後、京都の撮影所を中心に、TBS『大岡越前』83などのドラマに端役出演を重ねる。アメリカで一大ブームを呼んだテレビシリーズ『将軍/SHOGUN』80に宣教師役で出演。日本ではテレビの再編集版が劇場公開もされ、これが映画デビュー作となる。以降、原田眞人監督「さらば愛しき人よ」87、伊丹十三監督「マルサの女2」88、「あげまん」90などの端役でキャリアを積んだのちに、中原俊監督「12人の優しい日本人」91で、塩見三省、豊川悦司ら個性派揃いの俳優陣に混じって、医薬品会社のセールスマンで身勝手な陪審員6号を好演、存在をアピールした。その後は、橋口亮輔監督「二十才の微熱」93、根岸吉太郎監督「絆」98、中田秀夫監督「ラストシーン」02、樋口真嗣監督「ローレライ」05、李相日監督「フラガール」06など多彩な作品群に助演。太い声とがっちりした体格が醸し出す貫禄からか、警察官や自衛官のような堅い組織の一員的な役柄の印象が強いが、平凡な会社員や運転手のような労働者、さらには暴力団まで幅広く演じ分ける器用さを持っている。テレビドラマも、日本テレビ『そのうち結婚する君へ』93、『グッドラック』96、フジテレビ『悪魔のKISS』93、『29才のクリスマス』94、『ルーキー!』01、TBS『オトコの居場所』94、『ラブ・アゲイン』98、NHK大河ドラマ『徳川慶喜』98、『葵・徳川三代』00、『功名が辻』06など膨大な数の作品に出演して、個性派のバイプレーヤーとしての地位を確立。中でも、96年から2005年までに全21作が作られた日本テレビ『火曜サスペンス劇場』の『警部補佃次郎』シリーズには、警部補の前沢純一役で全作にレギュラー出演し代表作とした。