東京都の生まれ。高校3年の頃より雑誌『MEN'S NON-NO』の専属モデルとして活動。絵画や写真に興味を持ち、自主映画製作も行なっていたが、1992年、“川原永詩”の名でTBSの深夜ドラマ『熱い胸騒ぎ』に出演する。同局『ずっとあなたが好きだった』92ののち、翌93年のフジテレビ『あすなろ白書』から本名に戻して、TBS『夢見る頃を過ぎても』94、日本テレビ『ステイション』95、『サイコメトラーEIJI』97などに出演を重ねた。映画初出演は95年の風間志織監督「冬の河童」。同性に惹かれる物静かな青年・ツグオを演じ、これを契機に、岩井俊二監督「四月物語」98、三池崇史監督「BLUES HARP」98、池端俊策監督「あつもの」99などに次々起用されて演技力を磨く。美内すずえの人気少女漫画をドラマ化したテレビ朝日『ガラスの仮面』97・98では“紫のバラの人”こと速水真澄をオーバーアクト気味に演じ、話題を集めた。99年、脚本・主演も兼ねた初監督作「DOG FOOD」を発表。その後も順調にキャリアを築き、2002年の橋口亮輔監督「ハッシュ!」にめぐり会う。橋口の劇場デビュー作「二十才の微熱」93への出演依頼を受けるも実現しなかった過去のいきさつがあり、満を持しての参加となったこの作品で、ゲイの青年・勝裕の誠実さと優柔不断さを絶妙に表現。報知映画賞、ヨコハマ映画祭などで主演男優賞を受賞した。モデル出身ながら、その整った容貌を崩して活かす傾向があり、近年は主演したTBSの深夜ドラマ『三代目明智小五郎・今日も明智が殺される』11、宮藤官九郎脚本のテレビ朝日『11人もいる!』11など、振り切れたコメディ作品での活躍も多い。ドラマはほかに、テレビ朝日『月下の騎士』00、TBS『夢のカリフォルニア』02、『肩ごしの恋人』07、フジテレビ『人間の証明』04、日本テレビ『神の雫』09、NHK『ふたつのスピカ』09、『TAROの塔』11など。02年、女優の大塚寧々と結婚した。