大阪府堺市の生まれ。金蘭短期大学入学直後の1993年4月に、雑誌『mcシスター』の読者モデルとしてデビュー。170cmの長身を活かして活躍したのち、95年に公開された阪本順治監督の「BOXER JOE」で女優としてもデビューを飾る。プロボクサーの辰吉丈一郎を追ったドキュメンタリーと、フィクションのドラマを交えた異色のボクシング映画である本作で、黒谷はドラマ部分に出演。辰吉の熱烈なファンであるお好み焼き屋の主人(宇崎竜童)の一人娘を熱演した。続いて同年7月に、飯田譲治が脚本を手がけたフジテレビのサイコサスペンス『沙粧妙子最後の事件』で連続ドラマにも初出演。浅野温子演じる主人公の妹という役どころだった。その後、数本の映画に出演するが、97年の「ユメノ銀河」以降は一時スクリーンから遠ざかり、テレビを中心に活動。テレビ朝日『はみだし刑事情熱系』96~98、フジテレビ『愛をください』00、日本テレビ『ストレートニュース』00、TBS『ビッグウイング』『昔の男』01などのドラマに出演し、TBSの情報番組『噂の!東京マガジン』のアシスタントもつとめた。2003年の「魔界転生」でスクリーンに復帰すると、「クイール」04、「インディアン・サマー」「忍/SHINOBI」05に出演。06年には初主演作「TANNKA/短歌」が公開される。俵万智の処女小説を、作詞家として知られる阿木耀子の監督で映画化した本作では、不倫関係にある年上の男性と年下の情熱的な男性、ふたりの間を揺れ動く女性を熱演。ヌードを含む激しいベッドシーンにも挑戦した。その後も「三本木農業高校、馬術部」「ホームレス中学生」「まぼろしの邪馬台国」08などでコンスタントに活躍。09年にはTBS『ハンチョウ・神南署安積班』に、主演の佐々木蔵之介演じる安積班長を支える女刑事・水野役でレギュラー出演。東京の神南署を舞台にした伝統的な人情もの刑事ドラマは好評を博し、11年春現在までシリーズ4作が続く代表作となっている。その他のドラマ出演作に、TBS『ホットマン』03・04、NHK『フルスイング』『乙女のパンチ』08など。長身ですっきりしたルックスが醸し出す雰囲気から、近年は刑事や医師、編集者など知的で“デキる女性”といったイメージの役柄を演じることが多い。