静岡県の生まれ。東海大学短期大学部卒業。1989年、UCCコーヒーのミスコンテストグランプリに応募。入賞した山本京子、吉村夏枝との３人で翌90年にアイドルグループ“Lip's”としてデビューし、92年までバラエティ番組やラジオを中心に活動した。グループ解散後の98年、野田秀樹作・演出の舞台『ローリングストーン』に王子様役で出演。続いて99年には同じくNODA・MAP公演で萩尾望都の名作漫画の舞台化『半神』に出演し、深津絵里とシャム双生児役という大役に抜擢された。同年９月に始まったTBSの昼帯ドラマ『温泉へ行こう！』ではヒロイン・椎名薫役に起用され、老舗温泉旅館の女将となってさまざまな困難を突破していく姿を明るく演じて人気を得る。この作品は2004年の第５シリーズまで続くヒット作となり、08年には薫が新たな温泉旅館で活躍する『温泉へGo！』も制作された。以降も主に舞台やテレビドラマで活躍。テレビドラマはTBSの作品が多く、『GOOD LUCK!!』03ではキャビンアテンダント、『Stand UP!!』03では保険室の先生など、いずれもプチお局キャラをコミカルに演じている。2005年のヒットドラマ『花より男子（だんご）』では、井上真央演じるヒロインがアルバイトする和菓子屋の女将・千石幸代役で出演した。映画初出演は88年のタイ映画「メナムの残照」だが、日本では未公開。山本政志監督「アトランタ・ブギ」96を経て、97年の矢口史靖監督「ひみつの花園」では、西田尚美扮するヒロインの恋のライバル・伊丹弥生役で出演。ハイテンションでユーモラスな演技を見せた。08年にはドラマの映画化「花より男子Ｆ（ファイナル）」でも幸代役。同年、榊英雄監督「ぼくのおばあちゃん」では主人公を気遣う妻・絵美を演じた。テレビドラマはほかに、フジテレビ『ハッピーマニア』98、『Ns'あおい』06、NHK『なごや千客万来』00、テレビ朝日『恋愛中毒』00、『炎の警備隊長・五十嵐杜夫』03～、『新・科捜研の女』04～10、『悪党・重犯罪捜査班』11など。舞台の出演作品には『ノイズ・オフ』、地球ゴージャス『クインテット』、キューブプロデュース『冬の絵空』、東京セレソンDX『くちづけ』などがある。また、特徴のある声質を活かしてアニメーションの吹き替えや童話CDの朗読なども行なう。06年に芸名を“加藤たか子”に改名したが、08年１月より再び漢字の“貴子”に戻した。