大阪府枚方市の生まれ。本名・橋本哲。高校時代からバンド活動を始め、大阪芸術大学芸術学部舞台芸術学科に入学してミュージカルコースに進む。俳優を目指したわけではなく、音楽の世界でステージに立つ時に何か役に立つかもしれないとの考えだったというが、その大学時代に、古田新太、橋本じゅん、高田聖子らのちに劇団☆新感線の主要メンバーとなる面々と出会い、いくつかの舞台に役者として出演するようになる。1989年、大学卒業後に劇団☆新感線に正式加入。『スサノオ・神の剣の物語』89、『髑髏城の七人』90、『アトミック番外地』91、『TIMESLIP黄金丸』93、『星の忍者』95などの公演に出演を重ね、95年の『野獣郎見参!』では主演もつとめた。97年の『直撃!ドラゴンロック・轟天』を最後に新感線を退団。以後は、自転車キンクリート『検察側の証人』99、蜷川幸雄演出『ハムレット』01、ミュージカル『ミス・サイゴン』04~09、『ベガーズ・オペラ』06・08、『レ・ミゼラブル』07・09などで、舞台俳優としての確固たる地位を築いていく。映画は、新感線在籍中の94年に、降旗康男監督「新極道の妻(おんな)たち・惚れたら地獄」で初出演。堤幸彦監督「金田一少年の事件簿・上海魚人伝説」97、大森一樹監督「ジューン・ブライド/6月19日の花嫁」98、中島貞夫監督「極道の妻たち・決着(けじめ)」98、小沢仁志監督「SCORE2/THE BIG FIGHT」99などの端役を経て、2000年の若松節朗監督「ホワイトアウト」ではダムを占拠するテロリストのひとりに扮し、狂気に支配された男の末路を熱演して注目を浴びる。以後も、神山征二郎監督「大河の一滴」01、佐藤佐吉監督「東京ゾンビ」05、本木克英監督「ゲゲゲの鬼太郎」07などに出演。野性味あふれる風貌から悪役、汚れ役が多かったが、関西小劇場出身の持ち味はコメディなどでも活き、テレビドラマでは日本テレビ『史上最悪のファミリー』『お熱いのがお好き?』98、テレビ朝日『TRICK』00などで早くからコミカルな役にも才を見出されていた。ドラマの近作に、テレビ朝日『エラいところに嫁いでしまった!』07、『秘密』10、フジテレビ『幸せになろうよ』11など。