茨城県土浦市の生まれ。1989年、5歳の時に芸能事務所へ入り、ティーン誌のファッションモデルとして活躍。97年に篠山紀信撮影による写真集『神話少女・栗山千明』を出版した。この頃、身長が162cmから伸びなかったために女優への転進を決意。98年、第1回ミス東京ウォーカーに選ばれ、長崎俊一監督の「死国」98で本格的に女優デビューを飾る。死者の国から蘇る少女を常人とは思えない妖しい美しさで演じ、一躍注目を浴びた。2000年、中学生たちが殺し合う深作欣二監督「バトル・ロワイアル」に、生徒のひとり・千草貴子役で出演。男性を相手に互角のアクションを繰り広げ、その存在感がクエンティン・タランティーノの目に留まって、彼の監督作「キル・ビル Vol.1」03のゴーゴー夕張役に抜擢されることになった。これは鎖のついた鉄球を操る殺し屋の役で、彼女とユマ・サーマンとの対決シーンは、MTVムービー・アワード2004のベスト・ファイト賞にも輝いた。これにより国際的に名前が知られるようになると同時に、金子修介監督「あずみ2/Death or Love」05では主人公たちの命を狙うくノ一、三池崇史監督「妖怪大戦争」05では鳥刺し妖怪アギなど、キャラクター性が強い役を振られることが多くなる。その一方、李相日監督「スクラップ・ヘブン」05ではバスジャック事件で心に傷を負った女性を演じるなど、その内省的な演技も着実に進化を遂げていった。09年の本木克英監督「鴨川ホルモー」で、見た目は冴えない女子学生をコミカルに好演。最近はかつてよりも自然な存在感が光っている。また、女優活動の初期にはテレビドラマへの出演はあまり多くなかったが、近年は抑えた芝居も振りきったコメディもできる個性が重宝され、NHK『ハゲタカ』07、『浪花の華・緒方洪庵事件帳』09、TBS『特急田中3号』07、フジテレビ『あしたの、喜多善男』08、テレビ朝日『熱海の捜査官』10、WOWOW『同期』11など多数に出演している。また10年には『流星のナミダ』で歌手デビューし、世界的にも評判を呼んだ。