東京都の生まれ。小学生の時に芸能事務所にスカウトされ、1998年のTBS『ひとりぼっちの君に』に、“ダウンタウン”の浜田雅功演じる主人公と同居する母を亡くした孤独な少年役で出演し、子役としてデビューする。浜田と喧嘩を繰り返しながら成長していく息の合った掛け合いは、たまたま苗字が同じだったこともあって、実の父子ではと話題になったほどだった。次いで、日本テレビ『平成夫婦茶碗』00・02などに出演したのち、一時は学業優先で活動を休止。復帰後に出演した2004年のTBS『3年B組金八先生』第7シリーズを機に、俳優となる決心を固める。以後も、TBS『タイヨウのうた』06、NHK『すみれの花咲く頃』07、フジテレビ『プロポーズ大作戦』07などのドラマに出演しつつ、06年の金田敬監督「青いうた・のど自慢青春編」では映画初主演を飾り、青森の家を飛び出して都会の底辺でもがく少年役を好演する。07年、伊坂幸太郎原作、中村義洋監督の「アヒルと鴨のコインロッカー」に出演。瑛太演じる謎の隣人に巻き込まれる大学生をユーモアと善良性たっぷりに快演して、大型子役から若手演技派として改めてクローズアップされる。伊坂&中村のコンビ作ではその後も「フィッシュストーリー」09で再び気の弱い大学生、「ゴールデンスランバー」10で堺雅人演じる主人公を救う殺人犯・キルオを演じており、後者は伊坂が小説執筆の段階から濱田を想定して書いたという。さらに、12年公開予定の主演映画「ポテチ」は、伊坂の短篇が原作で、中村が監督を手がける。テレビドラマにおいても徐々に実力にふさわしいポジションを獲得。10年のテレビ朝日『検事・鬼島平八郎』では浜田雅功と久々に共演し、NHK『TAROの塔』11では青年時代の岡本太郎役で、狂気の瀬戸際で自分の芸術を掴む難しい役どころを見事に表現した。ドラマの出演作はほかに、フジテレビ『太陽と海の教室』08、『月の恋人/Moon Lovers』10、日本テレビ『ピースボート』『幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ』11など。12年は前記「ポテチ」のほか、矢口史靖監督「ロボジー」、森義隆監督「宇宙兄弟」も公開予定で待機中。