神奈川県横須賀市の生まれ。弟は俳優の窪塚俊介。県立横須賀高校在学中の1995年、“ヨースケ”の芸名で日本テレビ『金田一少年の事件簿』に端役で出演し俳優デビュー。TBS『若葉のころ』96や2時間ドラマなどに出演を重ね、96年の廣木隆一監督「『物陰に足拍子』より・MIDORI」では、嶋田博子演じるヒロインを主演にビデオムービーを撮った後で自殺してしまう同級生・小林に扮した。98年、芸名を本名の“窪塚洋介”に改め、フジテレビ『GTO』で反町隆史演じる型破り教師・鬼塚に反抗する生徒たちのひとり、菊地役を好演。その不敵な佇まいが注目される。続くTBS『天国に一番近い男』99、フジテレビ『リップスティック』99などでもクールな存在感を見せつけ、2000年のTBS『池袋ウエストゲートパーク』では、池袋のカラーギャングを束ねる“キング”こと安藤タカシを圧巻の芝居でふてぶてしく演じ、一躍人気俳優の座に駆け上った。以後も、NHK『もう一度キス』00、TBS『ストロベリー・オンザ・ショートケーキ』01などのドラマで活躍する一方、映画初主演となった行定勲監督「GO」01で、在日韓国人三世の主人公・杉原が、恋愛と友情に悩みながらも自己のアイデンティティに目覚めていく姿を力演。瑞々しい芝居で映画界も席巻し、キネマ旬報賞主演男優賞と新人男優賞をW受賞、日本アカデミー賞では最年少で最優秀主演男優賞を獲得した。翌02年も森淳一監督「Laundry」、曽利文彦監督「ピンポン」、薗田賢次監督「凶気の桜」と主演作が相次いで公開されるが、03年に誕生した長男の子育てを理由に芸能活動を半ば休止。休業中の04年6月6日、自宅マンションの9階ベランダから転落して全身骨折の重傷を負い、一時は意識不明の重体となる。その後、奇跡的に回復し、深作健太監督「同じ月を見ている」05の主演で復帰。以降は助演に回ることが多くなったが、堤幸彦監督「まぼろしの邪馬台国」08、冨永昌敬監督「パンドラの匣」09などで得難い個性を発揮している。06年より“卍LINE”名義で音楽活動を開始。10年の蜷川幸雄演出『血は立ったまま眠っている』で初舞台を踏み、再度蜷川に起用された『血の婚礼』11では主演もつとめる。