出生地は千葉県だが、父親の転勤に伴い各地を転々とし、本籍地は北海道札幌市、公称の出身地は東京都江東区となった。本名・佐藤榮利子。小学1年生から兵庫県神戸市へ居住。中学1年時の1995年に阪神淡路大震災で被災し、大阪へ転居する。この折に励みとなったFMラジオのパーソナリティの言葉を契機に芸能界入りを志す。16歳時の98年より本格露出が始まり、“日テレジェニック98”に選出。フジテレビの深夜ドラマ『美少女H』出演、ファースト写真集発売など、グラビア系アイドルを軸に活動を続ける。99年は“大磯ロングビーチキャンペーンガール”や、各局のテレビドラマにゲスト出演を重ね、長身かつ日本人離れした魅惑的なスタイルの美少女タレントとして、“サトエリ”の愛称で親しまれていった。映画初出演は堀越高校卒業後の2002年、活劇コメディ「サムライガール21」の助演。ただしこれは同じ事務所の小池栄子が主演したビデオ作品の特別単館上映作であり、メジャー公開作では同年の森田芳光監督「模倣犯」の顔見せが初となる。03年には往年のお色気アクションドラマの映画化「プレイガール」に、特殊犯罪捜査チームの一員として主演。さらに04年には名作アニメの実写化「キューティーハニー」のタイトルロールに抜擢され、女優として華々しく躍進する。定期的に助演するドラマも含め、およそ演ずる役柄は陽性・悪女系を問わず物語ならではの個性が強調された芯の強い女性であり、その傾向を反映してか、映画もこの頃から主役かカメオ風に印象を残す端役かに二分していった。その内包する虚構力が物語上で発揮されたのは、エゴのぶつけ合いをアイロニカルに描いた家族劇「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」07であり、自己愛まみれの女優崩れをあたかも等身大のごとく演じ、ヨコハマ映画祭主演女優賞を受賞。さらに織田作之助原作「秋深き」08では、事情を抱えた浪花巨乳女の死を賭した純愛を好演し、この2本を代表作とした。近年では被災体験をセミドキュメント風に反映したNHK『その街のこども』10でヴィヴィッドな表現力を見せた。また、無類の映画好きとしての一面も知られつつある。