東京都生まれ。本名の石神国子名義で「船を降りたら彼女の島」02 などの出演を経て、2002 年、第27 回ホリプロタレントスカウトキャラバン『ピュアガール2002』でグランプリ受賞。翌03 年、東陽一監督「わたしのグランパ」で本格的に映画デビューを果たす。13 年ぶりに刑務所から帰って来た祖父と心を通わせる中学生・伍代珠子を瑞々しく演じ、ブルーリボン賞、報知映画賞、日刊スポーツ映画大賞、ヨコハマ映画祭などの新人賞を獲得。同年４月、TBS『きみはペット』では、主人公の元恋人役で連続ドラマに初出演した。同年９月には、NHK 朝の連続テレビ小説『てるてる家族』で四姉妹の四女にあたるヒロイン・岩田冬子役に抜擢され、お茶の間の人気を得た。05 年、NHK『源義経』で静御前を演じ、大河ドラマにも初出演。06 年の『奇跡の人』のヘレン・ケラー役で初舞台。08 年には、つかこうへい作・演出の『幕末純情伝』の沖田総司役で主演。09 年、井上ひさし作、栗山民也演出の新作『組曲・虐殺』でもヒロインをつとめ、演劇界の注目をも集める。映画も、オムニバス「Jam Films S」05 の一篇「すべり台」の出演を経て、同年、行定勲監督「北の零年」で自ら憧れの女優と語る吉永小百合と母娘役で共演し、日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。07 年の堤幸彦監督「包帯クラブ」では、心に傷を抱えた女子高生の葛藤と成長を繊細に演じた。平良とみと“ 二人一役” を演じた「銀幕版スシ王子！・ニューヨークへ行く」08、バスケ部で奮闘するキャビン・アテンダント役で主演した瀬々敬久監督「フライング☆ラビッツ」08 などを経て、2010 年は石原にとって当たり年となる。荒戸源次郎監督「人間失格」では、酒と女に溺れる主人公と最初に結婚するタバコ屋の娘を妖艶に演じて新たな一面を見せ、続く阪本順治監督「座頭市THE LAST」では、冒頭で絶命する市の最愛の妻に魂を吹き込み、中田秀夫監督「インシテミル／７日間のデス・ゲーム」では、謎の心理実験に集う参加者のひとりに不思議なリアリティーを与えた。テレビも、テレビ朝日『霊能力者・小田霧響子の嘘』、NHK『坂の上の雲』と幅広い役柄を柔軟に演じ分けた。映像から舞台まで、多岐にわたるジャンルで確かな足跡を刻んでいる。