大阪府の生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業後の2004年、木村拓哉主演のフジテレビ『プライド』で俳優デビュー。翌05年の井筒和幸監督「パッチギ!」で、朝鮮高校の番長・アンソンの友人、モトキ・ボンバーを好演して一躍注目を集めた。実年齢からすると遅咲きとも言えるが高校生役なども普通にこなし、以降も、村上正典監督「電車男」05、天願大介監督「暗いところで待ち合わせ」06、阪本順治監督「カメレオン」08、黒沢清監督「トウキョウソナタ」08、宮藤官九郎監督「少年メリケンサック」09など多数の映画に出演を重ねる。映画が中心の活動が続いたため、テレビドラマにはゲスト出演が多かったが、06年のテレビ東京『ライオン丸G』では初主演もつとめ、万年最下位のダメホストでありながら凶悪無比の怪人たちと戦うこととなる異形のヒーロー・獅子丸を演じた。三池崇史監督の「クローズZERO」07・09では、口先ばかりで情勢を見ながら不良高校生たちのグループ間を渡り歩く鷲尾郷太役で出演。ここで演じた実力以上の野心を持つ小悪党といったキャラクターは、波岡が多く演じてきた役柄のパブリックイメージでもあり、お笑い芸人・品川ヒロシの監督デビュー作「ドロップ」09でも、同様のキャラクターを演じている。しかし近年は、波多野貴文監督「SP」二部作10・11の外務省国際テロ対策協力室主任・安斎誠や、テレビ朝日のドラマ『遺留捜査』11の科学捜査係巡査部長・横山恵一などエリートの役柄も多く、高学歴の波岡本来の説得力が役柄に深みを与える。テレビドラマはほかに、フジテレビ『のだめカンタービレ』06、NHK『ちりとてちん』07、日本テレビ『1ポンドの福音』08、TBS『クロヒョウ・龍が如く新章』10、テレビ朝日『陽はまた昇る』11など。博識を買われて、テレビのクイズ番組に解答者として出演する機会なども多くなっている。