滋賀県大津市の生まれ。2005年、中学の修学旅行中に渋谷駅でスカウトされ、芸能界入り。07年公開の滝田洋二郎監督「バッテリー」で主役の中学生ピッチャー・原田巧に、3000人の中からオーディションで選ばれ、俳優としてデビューする。同作でキネマ旬報賞、日本アカデミー賞などの新人男優賞を多数受賞し、華々しいスタートを切った。爽やかな印象と身体能力の高さを持つ少年俳優としてたちまち引っ張りだこになり、続いて、幼なじみのふたりが学園七不思議を探る兼重淳監督「ちーちゃんは悠久の向こう」08に、仲里依紗とともに主演。その後も、弱小ダイビングクラブが生き残りをかけてオリンピックを目指す熊澤尚人監督「DIVE!!」08、ヘタレ高校生がボクシングを通して男らしく変わっていく成島出監督「ラブファイト」08、事件を起こして駅伝から遠ざかっていた天才ランナー・カケル役を演じた大森寿美男監督「風が強く吹いている」09と、いずれもスポーツを題材にした主演映画が立て続けに公開され、あどけない少年からたくましい青年へと成長していく過程がそれぞれの作品で刻まれていった。それまでのスポーツ青春ものなどで築かれていった清純派俳優のイメージを大きく覆す転機となったのが、吉田修一原作、行定勲監督の「パレード」10で、ルームシェアをする4人の男女の関係を一変させてしまう金髪の男娼・サトル役での異彩を放つ演技で好評を博す。ここまで映画が中心で、テレビドラマには、07年のフジテレビ『家族へのラブレター』で癌を宣告された母親を持つ一家の次男・福原康平役で初出演して以来、あまり作品がなかったが、09年のTBS『少公女セイラ』で、志田未来演じるヒロインに思いを寄せる使用人役で初の連続ドラマ出演を果たし、日本テレビ『美丘・君がいた日々』10でも、難病に冒された恋人を献身的に看護する青年・太一を演じて好評を博した。ドラマの出演作はほかに、TBS『最後の赤紙配達人』09、フジテレビ『ストロベリーナイト』10、日本テレビ『QP』11、WOWOW『コヨーテ、海へ』11など。11年のTBS『荒川アンダーザブリッジ』では主人公の大会社の御曹司・市ノ宮行を演じ、12年に映画版も公開される。また、熊切和嘉監督「莫逆家族/バクギャクファミーリア」、深川栄洋監督「ガール」の出演映画2本も12年公開予定で待機中。