中国黒竜江省の生まれ。中国人の父と日中ハーフの母を持つクォーター。9歳で日本に移住し、その後、日本人の祖母の苗字だった阿部姓で帰化する。18歳の時に中国に渡り、北京電影学院での研修中に香港のフルーツ・チャン監督「人民公厠」00の主役に抜擢され、俳優としてデビュー。2002年より台湾の芸能事務所に所属し、帰化前の本名だった“李冬冬(リー・ドンドン)”名義で、台湾・中国・香港の映画、CM、ドラマなどに多数出演する。04年に拠点を日本に移して、芸能活動を開始。翌05年のTBS『花より男子(だんご)』に、学園を牛耳るお坊ちゃま集団“F4”の一員・美作あきら役で出演する。日本の裏社会を仕切る一家の跡取り息子だが、心優しい常識人というキャラクターを好演し、一躍ブレイク。07年に続編、08年に石井康晴監督の劇場版「花より男子F(ファイナル)」が作られるほどの大ヒット作となった。05年の源孝志監督「大停電の夜に」で日本映画初出演。一緒にエレベーターに閉じ込められた不倫中のOL(井川遥)と一時、心を通わせる中国出身のホテルマンの青年を演じた。翌06年にはさらに3本の出演作が公開。あだち充原作、大谷健太郎監督の「ラフ」では速水もこみちの水泳のライバルで、ヒロイン・長澤まさみの婚約者である弘樹役、村上正典監督「7月24日通りのクリスマス」では中谷美紀演じる主人公の弟役で出演。横井健司監督「イヌゴエ・幸せの肉球」では、人の言葉を話す犬とともに、出て行った彼女を探す旅に出る気弱な青年役で初主演を飾る。08年の『フラガール』で初舞台を踏んだのち、09年の宮藤官九郎演出『あべ一座・あべ上がりの夜空に』、初主演舞台『真夜中のパーティー』10にも出演。10年には三池崇史監督「ゼブラーマン/ゼブラシティの逆襲」の仲里依紗演じるゼブラクイーンの側近・新実役で、それまでの好青年のイメージを一新する残虐非道な悪役にも挑戦している。テレビドラマはほかに、フジテレビ『役者魂!』06、『月の恋人/Moon Lovers』10、テレビ朝日『菊次郎とさき』07など。09年4月、中国映画「不完全恋人」07で共演した中国人女優・史可と結婚した。