フランス・パリ生まれ。女優カトリーヌ・ドヌーヴの姉。10歳の時にルイ・ジェーヴェと共演して舞台デビュー。中等教育を終えてから演技の勉強を始め、女性週刊誌のコンクールで認められて、クリスチャン・ディオールのモデルとして活躍。その後、プロデューサーのジルベール・ゴールドシュタインに見出されて映画界入り。57年に映画初出演し、妹のドヌーヴが持つ華麗な美しさとはまた違った、翳りを持つ現代的な美貌によって人気を集めた。フランソワ・トリュフォー監督が女性心理を見事に描出した「柔らかい肌」(64)、人間の異常心理を描いたロマン・ロランスキー監督の「袋小路」(65)、ドヌーヴとW主演したミュージカル「ロシュフォールの恋人たち」(66)などでキャリアを積み重ね、世界的なスターへの階段を上り始める。だが67年6月、カンヌ近郊で交通事故に遭い、25歳の若さで亡くなった。