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アベル・ガンス

  • Abel Gance
  • 脚本/監督/出演
本名
出身地 フランス、パリ
生年月日 1889年10月25日
没年月日 1981年11月10日

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略歴

【畢生の大作「ナポレオン」や反戦ドラマで様々な運命を描く】フランスのパリ生まれ。10代のうちからブリュッセルのパルク劇場の舞台に立つ。ガンスは生涯を通じて劇作家になることを望み、名女優サラ・ベルナールのために悲劇の台本を書き、それが上演される直前に第一次大戦が勃発して、中止になったこともあった。ゴーモンに脚本を売り込み、09年の“Moliere”で映画に初出演した。11年の“La digue, ou Pour sauver la Hollande”で監督デビューを果たし、製作プロのル・フィルム・フランセを設立。15年のSF“La folie du docteur Tube”では特殊レンズを使ったゆがんだ映像で異彩を放った。17年にフィルム・ダール社の芸術監督に就任。この時期に多数の短編映画を撮ることで映画作りの基礎を学び、作曲家の苦悩と栄光をメロドラマティックに描いた“La dixieme symphonie”で認められるようになり、19年に撮った3時間の反戦映画「戦争と平和」と23年の「鉄路の白薔薇」で、名声を確実なものにした。【テクノロジーを駆使した映画作り】26年にワイド・スクリーン方式“ポリヴィジョン”の特許を取り、29年には初期ステレオ音響プロセスである“システム・ソノラ”の特許を取得するなど、テクノロジーの改良でも足跡を残した。27年には、フランスの英雄を描き、ガンス畢生の大作となった「ナポレオン」が公開されるなど、ガンスにとって20年代は黄金時代だった。31年には“システム・ソノラ”を使った「世界の終り」が公開される。「戦争と平和」のサウンド版リメイク“J.accuse”や「ナポレオン」の再編集版など過去の作品を再度取り上げたり、メロドラマ「椿姫」(34)や歴史上の人物の生涯をドラマティックに描く「楽聖ベートーヴェン」(36)を撮るが、以降はかつてのユニークさは消えていく。33年に女優のオデット・ヴェリテと再婚し、娘クラリスをもうけている。長いキャリアを誇り、09年に最初の脚本を執筆、64年に最終作“Cyrano et d.Artagnan”を監督、71年には「ナポレオン」のフッテージから4時間版の“Bonaparte et la revolution”を再編集し、80年にはセザール賞を受賞している。同年に、イギリス人映画史家ケヴィン・ブラウンローの20年に及ぶ奮闘の結果、「ナポレオン」が再発掘され、翌年、フランシス・フォード・コッポラの後援もあって、世界各地で上映、ガンスの名も再び高みに上ることになった。

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