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鑑賞日 2025/01/04  登録日 2025/01/04  評点 68点 

鑑賞方法 映画館/宮城県/フォーラム仙台 
3D/字幕 -/字幕
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 1983年のアメリカ映画。2005年により原作に近づけた再編集のディレクターズカット版であるコンプリート・ノベル版が発表され、2021年に4Kレストアされたもの。S・E・ヒルトンの同名小説の映画化作品。オクラホマ州タルサが舞台。イーストウッドの貧民階級街にすむ14歳のポニーボーイは、長兄のダレル、次兄のサイダーポップと暮らしていた。両親を事故で亡くして以来、余裕がなくなったダレルはポニーボーイを怒ってばかりでサイダーポップが間に入っていた。ポニーボーイは貧民階級のグループであるグリースの一員で、ウェストウッドの金持階級のグループであるソッシュとしばしば小競り合いを繰り返していた。ポニーボーイは2歳年上のジョニー、リーダー格のダラスとつるんでいて、ドライブインシアターに裏から忍び込み、一般席でチェリーと出会う。チェリーはソッシュの一員ボブのガールフレンドだったが、酔って運転しないという約束を破ったことから友達とともにボブたちから離れていたのだった。映画の帰り道あわや喧嘩になりそうだったがチェリーが間に入り事なきを得る。しかし自宅に戻る途中ジョニーの家では両親が喧嘩していたのでジョニーは家に帰らず公園に留まり、ポニーボーイが付きあって留まっているうち二人とも寝てしまう。そのため帰宅が遅くなりダレルから殴られてしまう。家を飛び出したポニーボーイは再び公園でジョニーと一緒になるが、そこへソッシュたちが現れポニーボーイを噴水の池で溺れさせようとする。それを止めようとジョニーがナイフでボブを刺し殺してしまい、二人はダラスの指示で姿を消すためタルサを離れ廃教会に行く。数日後ダレスが迎えに来てドライブをしていたら廃教会が火事になっていた。子供たちが遊びに来ていて、取り残された子供たちを救出するためポニーボーイたちは大人たちの制止を振り切って燃え盛る教会へ入っていき子供たちを救出する。しかしその際にダレスが火傷を負い、ジョニーが落ちてきた木材で火傷と背骨を折る重傷を負ってしまう。このことで三人はヒーロー扱いされる。またグリースとソッシュの決闘が始まりグリースが勝利する。しかし決闘のあと病院へ行ったポニーボーイたちが面会しているさなかにジョニーは絶命するのだった。ポニーボーイが家に帰るとまたダレルと喧嘩になったが、その仲裁に嫌気の刺したサイダーポップが逃げだし、ダレルとポニーボーイが追いかけ、サイダーポップの言葉で三人が和解するのだった。一方ダレスはジョニーの死でやけを起こし、銃弾の装填されていない拳銃で強盗を働き、警察官に包囲されてもその銃を振り回して射殺されてしまう。ボブ刺殺事件の裁判でポニーボーイは無罪となり、ジョニーの遺品の風と共に去りぬのペーパーバックに挟まれていたポニーボーイ宛のジョニーの手紙には、以前ジョニーに聞かせたフロストの詩の一説の、いつまでも黄金でいろ、と書かれているのだった。
 「70/80年代 フランシス・F・コッポラ特集上映 -終わりなき再編集-」で鑑賞。物語は甘い青春小説。ソッシュの誰かがポニーボーイに言った言葉、ソッシュとグリースが戦ってどっちが勝っても結局ソッシュの勝ち。つまり貧富の差は埋まらないということ。ほぼ半殺しに近いいじめみたいなことをお互いに繰り返していればいつかは死人が出る。そんなことは傍から見れば明らかなんだけど、当事者にはまったく見えていないんだろうなあ。ポニーボーイが頑張って大学へ行っても、グリースとソッシュの対立はなくならないだろうし、チェリーがポニーボーイに校内で声をかけてくることもない。そんな80年代のアメリカは、現在に至っては貧富の差だけでなく人種や宗教でさらに対立が激しくなっているんじゃないかと心配になってしまう。いまだにこれに近い悲劇が繰り返されている気がする。それにしてもちょこっと出てきたトム・クルーズが若い。ダイアン・レインはすでに綺麗だったが、これもまたエンドロールでそうだったのかと唸ってしまった。いつまでも黄金(子供)ではいられないよね。夕日がきれいだった。