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鑑賞日 2025/04/15  登録日 2025/04/21  評点 68点 

鑑賞方法 映画館/宮城県/MOVIX仙台 
3D/字幕 -/字幕
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ヒーローであり続けるには

 2024年の韓国映画。2015年の「ベテラン」の続編。
 途中までヘチは正義のヒーローだった。法でさばけない悪人たちを民衆に変わって成敗するというのは実に気持ちがいい。しかし後半からは、自分に捜査の手が及ばないように工作する犯罪者に成り下がっていたのは残念だった。そんなヒーローをヒーローとして祭り上げまるで自分の手柄のように配信する輩も現れたりするが、一時代前ならどこかの放送局のうだつの上がらないキャスターが人気狙いで行っていたかも。保身を考えず、自らの調査で悪人を特定し成敗していればこんなことにならなかったのだろうけど、ネット情報を信じてターゲットを決めたところにもヘチの甘さがあった。一方で、服役しても更生しない犯罪者もいれば、服役中にしっかり反省し更生する人もいるだろうから、裁判で不当に無罪となった者と違い出所後の人に成敗を加えることに関しては一考が必要なんじゃないのか。犯罪の重大さというのは被害者の立場によって変わってくるため、感情というものが介在してしまい理性的な判断を鈍らせてしまう。多くのヒーローものは、そのヒーロー自身の正義感で成り立っていて、相手の十分な調査がなされていないことも多い。世界征服を企む悪の組織でもない限り、正義の鉄槌というのはかなり重い責任が伴うことをヒーロー気取りの人間には再認識して欲しいものです。

あらすじ:ソウルで一見何の関係もない殺人事件が続く。被害者は犯罪を犯しながら裁判で無罪あるいは軽い刑になった人たちだった。ネットでは正義部長と自称するパク・スンファンがその連続殺人犯を法の番人である韓国の想像上の生物ヘチと名付け次の獲物を募集したりしていた。凶悪犯罪捜査班のソ・ドンチョルたちは、ヘチの次のターゲットと思われる男、かつてドンチョルが逮捕し服役を終えて出所したチョンの警護を命じられる。ナイフで向かってきた男を制圧した新人警官パク・ソヌの腕を見込んで捜査班に編入させ、チョンを警察管理下の隠れ家に匿っていたが、チョンは抜けだしヘチのよって殺害されてしまう。正義部長がヘチと対談するというネット情報から正義部長をマークしていたがフードを被った怪しい人物とソヌが階段を転げ落ちソヌは殺しかねない勢いで殴りつけていた。しかしドンチョルは正義部長にかまをかけその男は彼が用意したヘチの偽物であることを知る。今度は車で暴走するバイクを次々轢いて行った事件がおこり、その運転手ミン・ガンフンがヘチとして浮上。麻薬中毒者の集まる巣窟を調べる捜査班だったが、ガンフンを見つけたソヌは近くにあった注射器を自分に刺しガンフンの抵抗に見せかけガンフンに暴行を加える。逃げるガンフンを屋上まで追い詰め共に落下しようとしたところをドンチョルに止められ、ガンフンは落ちずに済む。ソヌは近くの屋根に落ちて軽傷だった。様々状況証拠からソヌへの疑惑を確信に変えていくドンチョル。そこへソヌから連絡が来て訪ねていくと、正義部長と保険金殺人の疑惑を持たれた中国人妻が拘束されていた。またドンチョルの息子も拉致されていて、誰を助けるのか選べと言われる。しかしドンチョルの機転で息子は捜査班によって救出され、正義部長や女性も助け出される。車で逃走するソヌは検問で引き返し追いかけてきたドンチョルの車と衝突したが、ドンチョルの救命処置で息を吹き返し逮捕されるのだった。