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鑑賞日 2025/02/22  登録日 2025/03/23  評点 80点 

鑑賞方法 映画館/北海道/シアターキノ 
3D/字幕 -/字幕
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タイトルの多面的な意味

イランのモハマド・ラスロフ監督が、政府から有罪判決を受けた後、秘密裏に撮影した後に国外に脱出して、ドイツで編集して完成させた作品で、本作はアカデミー国際映画賞のドイツ代表としてノミネートを果たしていますが、内容はイランで実際に起こった政府抗議運動を背景にしていて、20年間裁判所に勤務して、ようやく予審判事に出世した男が、規則で貸与された銃を携帯するようになるけど、折からの抗議運動で逮捕者が多くなり、業務が多忙を極める中で、出勤時に家に置いてある銃が無くなっていることに気付いて、家中探した挙句に、従順な妻や年頃の二人の娘に疑いを目を向ける、というお話しで、どうしても見つからず、家族への疑念も晴れない男は、気分転換に田舎の家にしばらく行こうと家族を誘って出かけるけど、そこで家族三人を監禁して、一人一人仕事でやっているような尋問を始める、という展開は結構コワいですけど、タイトルは「イチジクの種は、発芽すると地面に向けて根を伸ばし、宿主の木に枝を巻き付け、締め上げ、最後には独り立ちする」というところから、新しい考え方が浸透していって社会を変える、という意味と、心の中の疑念がどんどん広がって、それによって元々ある男の気性・本性がコワい形で現れてくる、という意味があるように思われて、それをサスペンス的な展開で見せていく後半はかなり面白いですね。