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鑑賞日 2025/04/08  登録日 2025/04/08  評点 75点 

鑑賞方法 映画館/埼玉県/シネプレックス幸手 
3D/字幕 -/-
いいね!レビューランキング 31位

賛否が分かれる

宇野維正氏によると、自身のチューニングを合わせて見る必要がある類の作品だという。キネノート等本作のレビューはかなり賛否が分かれている。
坂元教の信者としては、ここは断然擁護に回りたいのだが、正直「否」に傾いてしまった。残念というほかない。
ただし、本作の果敢なチャレンジは支持したい。その思想とは、死者は、あの世でも幽霊?は成長するという世界観を示したこと(身長も伸びるのだ)、あの世では日常生活を送ることができるという世界観、そして友情が成立するという世界観。つまりこの世とあの世の違いというのはさほどないのだ。この考え方についていけるのか。「シックスセンス」からさらに踏みだしている世界。
このファンタジーに素直に没入できない自分はなんだか情けないようにも感じる。
追伸。
通常、死者は死んだ時に時は止まる。そして、生きている者が死者を思い続ける。死者の生きていた人生の時間に思いをいたす。
しかし、本作は全く逆のアプローチをしている。死者は死しても人生は続いていく。そして、死者は成長する。大人にもなるし、成熟もする。死者は生者を思い続ける。それが一方的な思いであってもだ。生者からの反応も答えもない。それでも、死者は生者を見つめ、思い続ける。これこそが(片思い世界)なのだ。死者の希望は、生者に舞い戻り人生を生き直すことだ。せつなくも、懸命に死者は人生を生きている。この世界観。やっぱり、本作はとてつもない傑作だったのかもしれない。