大家族

光州事件を一般市民の目線で描いた歴史ドラマ。
『タクシー運転手』からの光州事件作品は、シリーズ的にも思います。
中華飯店を営む主人公家族というのは他作品と少々違うところが赴きがありますが、この家族の判断に違和感があって、ストーリーは惜しいと思う作品でした。

本作は低予算なのか、闘争については実録映像で済ませている。
そのため家族ドラマに見えてしまいます。
また、暴徒と軍が戦っている最中、店を開けるので闘争に巻き込まれます。
暴徒が見えたら店を閉めるくらいの臨機応変が欲しいし、この家族がどれだけの情報があったのかわかりませんが、判断ミスにより家族が死んでいる。
感動優先なのが見えてしまったのが惜しまれる。

そんな本作は主人公家族と仲がいいのが夫が軍人の家族。
この状況で軍人にいいも悪いもないと思いますが、家族には非がない。
小さな町の大家族というメッセージは感じました。

エンディングコメントを見ていると、暴徒とまったく関係ない人たちもアカと言われていたように思います。
わざわざ主人公家族の店を中華飯店にしたけど、その辺りが伝わりにくい惜しい作品でした。


本作とは関係ありませんが、数年したらユン・ソンニョル大統領による非常戒厳も映画になると予想しております。