暗黒史に迫る

ブラジルのピアニスト失踪事件を描いたアニメーション。
アニメながらにナレーションを多用しているところはドキュメンタリーといってよいと思います。
ボサノヴァの歴史から始まり、ピアニスト失踪事件に繋がる。
そして、当時の世相を映したものは見応えがありました。

私はボサノヴァたまにしか聴かないので、失踪したピアニストは知りません。
しかし、曲は有名であって、このミュージシャンなんだと思いました。
この失踪はブラジルとアルゼンチンの独裁政権が絡んだものという。
アニメとボサノヴァがテーマということもあって、さらっと描かれ過ぎているような気がします。
この辺をドキュメンタリーではなく長編の実写でやれば、もう少し深みのある内容になったのではないかと思います。

とはいえ、見所？聴き所？はボサノヴァでしょう。
たまにラジオでかかるジョアン・ジルベルトなんかは馴染みがありましたが、他、ジャズのようなボサはカッコいい。
本作を機にボサも興味深く聴こうと思いました。