腕がや足が切断され、血のりドバドバなのはこの時期の活劇やチャンバラではおなじみだった。

ひとまず座頭市シリーズは今回で終了。後はテレビシリーズへと移行する。1986年に一本勝新太郎監督・主演で作られる。そのあとは北野武と香取慎吾が市を演じた。

今回は座頭市が生まれ故郷の笠間に帰ってくる話で、協力・笠間市と出るので、舞台設定だけでなく、ホントに笠間でロケしているのだなあ。このシリーズ26本目にくれば、座頭市も大人気なのだから、笠間市もよろこんで協力したのだろう。

勝プロダクションはこれが最後と思ったんだろうか、市が故郷に帰ってきて、なつかしき故郷はすっかり様変わり、悪党がのさばる土地になっていて、市が怒りと悲しみをのせた仕込み杖という趣旨なのは、シリーズ最後の締めくくりとしたのだろうか。
悪党も岡田英次、佐藤慶、遠藤辰雄という悪役はいいキャスティング。それだけに通常ならライバルである敵の用心棒が影が薄くなった。

伊福部昭の音楽なので市が現れるところの音楽が怪獣映画を思わせるメロディなのがちょっと笑えた。まあ座頭市もゴジラみたいなもんかな。