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鑑賞日 2025/01/07  登録日 2025/01/08  評点 75点 

鑑賞方法 映画館/福岡県/KBCシネマ 
3D/字幕 -/字幕
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探求心に従って突き進め

メキシコの小学校に赴任した教師がカリキュラムを度外視した奇想天外な授業によって児童たちの可能性を引き出していく実話ベースのヒューマン・ドラマ。教室を校庭に、校庭を教室に変えて行う授業は児童たちには好評だが上層部は怒り心頭、理解のある校長の後ろ盾が無ければ解雇も避けられなかったはず。つまり主人公だけの功績ではなく周囲の理解あっての美談だと思えた。

メインとなる児童たちの私生活をコンパクトに描いていた点は評価したい。哲学に興味を持ったものの赤ん坊の世話を母親に命じられ登校できなくなる女児、屑鉄拾いの父親から夢を持つなと言われても初志貫徹した天才女児(手作りの天体望遠鏡には驚いた)、その女児に好意を持って学業に本気を出すもののチンピラの抗争に巻き込まれて死んでいく男児など個性的なキャラクターが揃っていた。

一人ひとりの可能性を信じて創造的な教育をしていくあたりはロビン・ウィリアムスの「いまを生きる」を彷彿させた。もしかすると作りてはこの作品を意識していたんじゃないかな?怖かったのは児童たちが街中の銃声を聞いても“またか”という感じで平然と暮らしていたこと。メキシコのお国柄といえばそうだろうが、教育問題だけでなく治安の改善も急務だと思います。