なるほどこれは傑作

勝負事の映画が好きで本作もよく名前を見かけておりましたが、いやいや、大納得の傑作でした。

買ったり負けたりのドラマかと思いきや、劇中できちんと描かれるのはたった一勝負
しかしその一勝負で映画一本が成り立ってしまう、メカニカルで重層的、建築物のような脚本
よく出来ている
勝負が決まったラストの手札がどんなものだったのか、映像では明かされない
後で「ブラフだった」と説明があるが、勝ち目がある手だったのか、ただの口三味線だったのか
余韻が残ってこれもいい

邦題がまた素晴らしい
「テキサスの5人の男達」でない理由もラストで分かってカタルシス
花嫁の父親が騙された末に教訓を垂れるのが滑稽ながら寂しく、ここはいい場面
32歳の娘に花婿が見つかりそうだったのに「本物の女を探せ」とは

ラストでルビー夫人のカード捌きが見事
チャーリーズ・エンジェルのシーズン1、エピソード1でファラ・フォーセットが見せたのと同じだが、実は本作へのオマージュになっていたのかも