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パリところどころ
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ヌーヴェルバーグを代表するような6人の監督が、パリの街の各エリアの特徴を押さえながら1話15~6分程度にまとめた6話構成のオムニバス映画。 本作のプロデューサー(当時23歳!)のバーベットシュローダーが短編毎に国の助成金を得て1本のオムニバス映画に仕上げたという荒業。 バーベットシュローダーは第2話で夫役で出演している。 あとでもめなかったのかな? 6話ともパリの各エリアをうまく捉えた作品に仕上がっているが、特に印象的なのは1・4・6話かな。 第1話はサン・ジェルマン=デ・プレ地区で大学や美術学校と行った文教エリア。 アメリカから美術を学びに来た女学生が、ナンパされて一夜を明かした後プレイボーイで後からの約束が迫っていて四苦八苦する姿ににやにやしながら、彼の正体に出会うオチが笑える。 第4話はエトワール広場で凱旋門を囲む放射線状の道路を抜けて勤め先の男性衣服店に通う小心者の主人公の生活ぶりが可笑しい。 地下鉄でスポーツ新聞?を読みながら足を踏まれてもいい顔したり、歩道で人とぶつかり小競り合いになった男が倒れて動かなくなったままに逃げる主人公がその後の様子を気にする様の心理的な描写が微妙におかしい。 エリック・ロメール監督作。 第6話はラ・ミュエットという高級住宅街の家庭が舞台。 クロード・シャブロル監督自らと当時妻だったS・オードランが両親を演じる。 息子が主人公で、けんかの絶えない両親から逃避して耳栓(祖父が考案した?)をして過ごすが、両親が口論のあと父親が出かけた後で母親が階段から転げ落ちて死ぬ?が息子は耳栓で気が付かないというブラックなエンディング。 ゴダールは第5話モンパルナスとルヴァロワを感得しているが、「女は女である」で使ったネタ(二股おんなの2通の宛名間違い手紙)をまた転用していて新鮮味なし。 ヒロインがジョアンナ・シムカスなのがサプライズか? ただ6話(4・5話を除く)に共通したのは食事シーンが貧弱でとても美味しくは見えなかったところががっかり。
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