赤い燕

オリジナルが140分で放映時間が94分程度だからかなりの短縮版なので正当な評価は難しいが、ロシアに仕込んだ2重スパイをあぶり出すためにロシア公安の幹部がボリショイバレエのプリマだった姪が公演中に足を怪我して失意の中、病気の母を抱える彼女に経済的な援助を約束して国家に奉仕するスパイに仕立て上げアメリカの協力者に接近させるという設定。
ヒロインが国家に奉仕するために娼婦となることも厭わないスパイになるための訓練が描かれるが、その教官がCランプリングなのは適役。
恐らくオリジナルはもっと濡れ場があるのでは？と残念。
ヒロイン役のJローレンスはナイスバデイを効果的に見せつけつつ、ロシア公安向けには能面のように、母親には本音の姿を演じ分ける。
またJローレンスのバレエシーンは吹き替えでないようでお見事。
ただアメリカ諜報員への傾倒が早すぎるきらいがあるが、どこまでが駆け引きかどうか見極められないように敵役を適度に織り込ませる。
ただ2重スパイ役がいきなり公安幹部に飛ぶ辺りはTVの編集が苦しい。
そう言えばヒロインの叔父役（敵役）が若かりし頃のプーチンに似ているのはご愛敬だった。