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美食家ダリのレストラン
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ダリ命といった感じのオーナーが経営する海辺のレストランを舞台にしたひと夏の騒動が描かれる。リゾート気分満載な感じのロケーションだけれど、料理人のフランソワとアルベルトの兄弟は反政府運動に関わり追われる身となってこの地に流れてきている。時は70年代前半で、フランコ軍事政権の末期。ヴィクトル・エリセが「ミツバチのささやき」を撮った時代だ。当然兄弟の心境はバカンス気分からは縁遠いはずなのだけど、ちょっと世間ずれしたオーナーのジュールスの陽気さも手伝って浮かれた気分が映画を支配している。 軍事政権末期の暗さはこの土地には薄い。したがって兄弟はここでささやかながら恋バナまで繰り広げている。ダリのシュールな絵画を模したらしい店のデザインやマネキンたちのオブジェなどもどこか現実離れした気分を醸し出している。 そんな中現実を思い出させるのがガリード中尉ら制服組の見回り。彼らに軍事政権の圧を象徴させているのだろう。そんな彼らを口先三寸で手玉に取るジュールズたち。 映画はこのレストランでシェフを務めることになったフェルナンドによる創作料理の数々が供されるグルメ映画でもあるし、そこにラブストーリーもまぶされている。時代の暗さは背景に押し込められている。 恋の騒動もあるけどラストにはオーナー念願の客人も訪れ大団円を迎える。物言わぬ客人(ダリでしょう?)やマネキンたちが世間の騒擾を達観していたように思えた。暗い時代を生き抜くための工夫・・・それは人それぞれが編み出し、そして粘り強く続けていくこと。そうすればいつか願いは叶う・・・そんなことがテーマだったか。
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