サバイバルが結ぶ恋

　内容は日本語の副題のとおり、墜落遭難した男女の雪山でのサバイバルが描かれるのだけど、どうもしっくりしない映画だった。まず主演ふたりのキャスティングがどうにも無理矢理当てはめたような感じがしてしまい落ち着かない。
　演技派の役者として文句はないふたりなのだけど、山岳サバイバルとラブストーリーの組み合わせにピタリとハマらないような気がして。
　また監督を務めているのが「パラダイス・ナウ」のハニ・アブ＝アサドというのも不思議な感じがする。中東でのドキュメントタッチな社会派の監督と思っていたのにハリウッドの娯楽映画を撮っている。別に構わないけれど何だかヘンな感じ。
　中身のほうも過酷な状況を経験した男女が最後結ばれる・・・というよくあるドラマ。「スピード」を持ち出すまでもなく異常な経験下で結ばれた恋はすぐ冷めるもの。ふたりの恋もそうならなければ良いが・・・。
　劇場未公開だったのもわかるような気がした。