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アリゾナ・ドリーム
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クリストッツァ監督が傑作「アンダーグランド」の直前にアメリカで撮った青春ドラマ。主演にジョニー・デップを迎えて娯楽映画らしい切り口を期待させるものの、内容はよくある青春ドラマらしからぬラプソディック(だからわかりにくい)なものになっていた。後年の作風を知っている自分はこの切り口にもさして驚きはなかったけれど当時観ていたら戸惑っただろう。 アラスカでオヒョウを釣るという夢を抱くアクセル(デップ)、中古販売業の繁盛と新たな結婚生活に夢を抱くレオ(ジェリー・ルイス)、空を飛ぶ夢を持つ未亡人エレイン(フェイ・ダナウェイ)、自殺願望の娘グレース(リリ・テイラー)、映画俳優を夢見るポール(ヴィンセント・ギャロ)といったそれぞれ何らかの夢を盛った登場人物たちがその夢を次々に挫折させていくストーリーと言っても良いか。 オヒョウを釣るなんてことが夢になるのかとも思うがアクセルはそれだけ行き詰った人間なのかもしれない。アメリカではそれぐらいしか夢を抱けないのかも。でもアラスカまで行くのは大変だから夢としても成り立つのだろう・・・なんてつまらぬことを色々と考えてしまう。 なかでも母と娘なのに激しくいがみ合うエレインとグレースの関係がよくわからないけど、ふたりのあばれっぷりは面白い。こうした人物描写はいかにもラプソディックな演出を得意とする監督らしい。 今のアメリカでは夢を叶えることができない・・・そんなことを登場人物それぞれの足掻きぶりで強調したかったのかもしれない。そうすると夢を叶えたのは最後になって自殺を遂げたグレースだけ、ということになる。夢=死とはあまりに理不尽な結末。 映画は時にコミカルだしバカバカしいほどエネルギッシュだったけど見たあとは何とも哀切漂う感じだったのも夢=挫折だったからであろう。
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